私は今日、人生の意義を見つけるために最大限努力したか?

『トリガー 自分を変えるコーチングの極意』マーシャル・ゴールドスミス著

ヴィクトール・フランクルが1946年に出版した『「生きる意味」を求めて』。

アウシュビッツを生き延びたフランクルは、

人生の意味を求めて苦労すること、結果でなく苦労して取り組むことが、想像絶する環境であっても、私たちを守ってくれるとする。人生の意義を与えてくれるのは、会社のような外部の機関ではなく、私たち自身なのだ。

わざわざ苦労することが、逆境の中で私たちを守ることになる、そうフランクルは言う。

私たちにとって、「現状維持」の誘惑は恐ろしく強い。だから変わるためには、「苦労」を生活に織り込まなくてはならない。

  • 私は明確な目標を設定するために、今日最大限努力したか?
  • 私は今日、目標に向かって進歩するよう最大限努力したか?
  • 幸せになるために、私は今日最大限の努力をしたか?
  • ポジティブな関係を構築しようと、今日最大限の努力をしたか?
  • 出来る限りエンゲージしようと、今日最大限の努力をしたか?

今、私が読んでいる『トリガー 自分を変えるコーチングの極意』では、

我々は、環境から受ける影響を小さく見積もりすぎている、と説く。

大人が「変わる」ことは、非常に難しいにも関わらず、私たちの認識の甘さが足を引っ張る。

行動を変えるためには、なにかを一回変えれば良いわけではない。

ダイエットに成功した後は、維持するためにダイエットし続けなくてはならないように、

行動を一回変えることに成功したら、それをどう維持するか。

そのためには、「仕組み」。

言い換えれば「環境」。

たとえば、著者はこんなエピソードを紹介してくれている。

彼(著者)は自分で立てた10いくつかの項目について、わざわざ人を雇って毎晩電話で尋ねてもらっており、

それを「日課の質問」と呼んでいる。

年の半分を出張先で過ごす彼が、世界中どこにいても、彼自身が書いた質問を毎日欠かさずしてもらうのだ。

多くは健康に関するものだが、最初の質問はいつも、「今日どれくらい幸せだったか?」。

  • 今日はどれくらい有意義な日だつたか?
  • 今日の体重は?
  • 妻に何か優しいことを言うか、したか?

etc.

著者のようなエグゼクティブ専門のプロコーチでさえ、自己コントロールには他人の力を借りる必要がある。

実際、職業治療家の私も健康管理には他人の力を借りる必要がある。

患者さんには健康維持のために鍼灸を利用して欲しいと言う。

ぎっくり腰になったとき、肩が凝ったとき、だけでなく。

その私自身、毎月数回(本当は週一のペースで必要なのだが)は鍼灸治療を受けているし、加えてピラティスを習っている。

私は健康になるための知識は十分持っていると思う。けれどそれだけでは不十分と思って、お金を払って治療を受け、インストラクターをつける必要がある。

ことは健康維持だけではなく、

たとえば英語を身に付けたいとか、

なにかの専門知識を身に付けたいとか、

正しい習慣を身に付けたいとか、

部下との接し方を改善したいとか、

我が子との関わり方を修正したいだとか、

夫婦関係を破綻から救いたいだとか、

自分でなんとか出来ると、過信せず、

他人の力を借りられるものは、

積極的に借りた方が良いように思う。

「仕組み」が市販されているなら、積極的に利用し、

市販されていないなら、

仲間を募う、

家族に協力を頼む…なんでも良い。

自分だけでなんとかしようとしないことが大切なのかもしれない。

変化を産むための「仕組み」…作者の言葉でいうトリガー。

トリガーに依存するのではなく、

トリガーを自分でセッティングすることこそ、

成功には欠かせないのかもしれない。

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