『がんと働く人に企業の支援を』AERA2018.2.12

アエラのこの号は『がん克服まで10年』という刺激的なタイトルだった。

「がん克服」

こういったタイトルが

雑誌のタイトルを飾ることは珍しくない。たぶん良く売れるんだろうなと思う。

この手のタイトルを見るたび、期待を煽られ、実態を知ってガッカリさせられるということを繰り返しているとしても、

しかし、最新医療の動向は気にかかる!

というわけで、今回雑誌の特集中、特に気になった記事をピックアップします。

誰にも頼まれてないけど!

「乳がん検診の受診率の低さが問題になり、『行かないから』と考えられていたが、それは違う。働く女性が増えているのに、多くの病院は会社から帰る時間帯には閉まってしまう。検診を受けろと言う方が無理だ」(新宿ブレストセンター クサマクリニック」日馬幹弘さん

さらに、こういう文章が続きます。

「日曜日の診察に来ていた川崎市の40代の女性に話を聞いた。派遣社員として保険関係の会社で働いていると言う。

4年前、同クリニックで土曜日に日帰り手術を受け、月曜日から出社した。

女性はこう話す。『別の病院で、手術・入院で2週間かかると言われていたのですが、仕事を長期休むと派遣の契約を止められる不安があった。子供が高校生と大学生で、お金がかかる時期。仕事を休みたくなかった。土日も診察する病院はほかには見つからなかった』」

なんか、この調子で全文紹介しそうで怖い…。

これ、すごい話です。

ガンなのに日帰り手術

どれだけ休めないんだ、日本。

これは…ブラック企業としては、おそらくカウントしにくい、隠れブラック企業、隠れブラック社員という話なのでしょうか。

「ガン」というテーマじゃなく、「ブラック企業とは」とか、「派遣社員」について小一時間考えたくなった…。

まったく私には人ごとじゃなく、

あ、自営だからあんたには関係ないと思われるの思うので…いらん補足なんですが、

私は就職超氷河期世代で、仕事が見つけられないから公務員試験を受けた口。

仲間がたくさん派遣社員のまま、何十年も働き続けてる。

福岡にいる私の親友も派遣社員などの不安定な雇用に悩み続けています。

私自身は自営業ですが、私には派遣社員やブラック企業の問題が人ごとじゃない。

んなもんで、過剰に熱くなる傾向があるので、差っ引いて、適当に流して下さい。

本題に戻ります。

あ、開業や下線、強調は、私が改変してます。

「国立がん研究センターの推計によれば、全がん患者のうち、働く世代(20〜64歳)は全体の約3割を占める約25万人(13年)。

医療の進歩で生存率も高まり、働く世代のがん患者も増えた。

16年に改正がん対策基本法が成立し、

「事業主が、がん患者の雇用継続に配慮するよう努めなければならない」

と定めるなど対策を促すが、日馬さんの実感はこうだ。

『遠方からも週末に日帰り手術の予約が入る。患者から「会社にバレないので助かっています」などと言われることも多く、がん患者に対する企業の指定はまだまだ不十分だと感じる』」

ちょっとちょっとー!!

おいっ!憲法25条守れよ!

と、思わず血圧が上がることが書かれています。

ブラック企業がブラックなのは人という社会資源を食いつぶして壊しておいて、そしてそのツケを社会に回すから。

ブラック企業「10年も育ててやったのに辞められて…」

社会「22年も育てたのに、企業に潰されて」

企業が一人育てるより、社会が一人育てたり、面倒見てる時間の方が圧倒的に長い!

上の10年も、って奴には付け加えるべきことがある。

社会「22年も手塩にかけて育てたのに、会社に潰されて、これから社会保障費で50年も面倒見なきゃいけないのか」

そんなにも休めない会社環境だから、働く人がガンになるんじゃないのか。改正ガン対策基本法とやら!

雑誌って、こういう何気ないとこで、企業寄りに書かれてるなってことに、最近よく気がつきます。

無意識的にスポンサーに気を使った書き方になってる。

企業に対する批判力の乏しい書き手の無意識が、こっちの無意識に入って来ようとする。そういうとこが怖いわ。

本題に入る前に頭来て、本題には入れません。だれか助けて!

続きます。

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