がんの補完代替医療として、鍼灸がどんな活躍をしているのか、記事の続きを見ていきます。
同チーム管理者の下山直人手術部長は「痛みに対しては、モルヒネ等と併用すると効果が高い。
まず鍼灸単体というより、現代医療と併用してこそ効果が高い、と。さらに、
抗がん剤によるしびれの副作用に対しては、西洋医学は今のところほとんど無力。患者さんの苦痛を和らげるのに、薬と併用するはりの役割は大きい」と話す。
抗がん剤で生じる「しびれ」には、鍼灸が役立つ、と。
これは私の師匠が言っていることと完全に同じだ。
抗がん剤をしている患者さんたちは、抗がん剤の副作用のために、鍼灸院に来ると言っていた。
はりの有効性については海外でも様々な検証がされている。
米国のがん専門病院や医師らが加わる「国際統合がん学会」(SIO)は昨年、「がんの統合医療に関するガイドライン」を発表した。統合医療とは、補完代替医療と現代西洋医療を組み合わせること。ガイドラインで、はりは痛みのコントロール、放射線医療による口の渇き、吐き気に対する補完医療として推奨されている。
これも師匠が言っていた。しびれだけじゃなく、吐き気と口の渇き。
師匠の治療では、もちろん口の中に鍼を刺すわけじゃなく、喉や首をすごく念入りに治療するけど、それが唾液の分泌や吐き気に効果を出してるんだね。
世界の医療の常識では、鍼灸とがんの関係はどうなっているんだろう?
研究があるらしいので、記事の続きを読んでみよう。
1A=強く薦める+質の高い根拠あり
1B=強く薦める+質の中程度の根拠あり
1C=強く薦める+質の低い根拠あり
(カッコ内は推奨度。推奨度は1、2の順で高く、A~Cは効果を示す科学的根拠の質を示す。推奨度2以下は省いた。
国際統合がん学会の「がんの統合医療ガイドライン」より。
鍼灸に対する評価は、この評価基準1AからCの中にはいっているんだうか?
AからCならどういう評価なのだろうか?
【国際学会が定めた利用方針】
痛みがうまくコントロールできていないときは、はり・きゅうは補完医療として薦められる。(1A)
放射線照射による口内乾燥症に対し、はり・きゅうは補完医療として薦められる。(1B)
心身療法は、不安、動揺、慢性の痛みを低減、生活の質を改善するために薦められる。(1B)
サプリメントは、副作用およびほかの医薬品との相互作用について評価することが薦められる。ほかの医薬品との相互作用がありうるものは、化学療法や放射線療法と並行して、あるいは手術の前には用いられるべきではない。(1B)
すべてのがん患者に、補完代替医療の使用について、尋ねるべきである。(1C)
主流な治療の「代替」になるとして宣伝されている治療法は避けるように、患者にアドバイスすることが薦められる。(1C)
2008年3月30日(日)朝日新聞
鍼灸は心理療法やサプリメントより高い評価を貰えてるみたいだね。
口内乾燥症についてはまだまだとはいえ、痛みのコントロールについては有力な根拠ありとされているんだね。
じつは日本の「がん補完代替医療ガイドライン(2008年)」によると、鍼灸の評価は、ホメオパシーや音楽療法、リラクセーション、健康食品と比べて良くも悪くもない評価でしかない。
現代医療と一緒に使うとトラブルがあるとは書かれてなかった分、健康食品よりは高評価くらいのもので、パッとしなかった。
鍼灸には、鍼灸師の数だけ方法論があるので、どんな鍼灸でもがんの副作用に効果ありとは言えない。
けれど、世界的にはがんの補完医療として、鍼灸が評価されてることは確かと言えるみたいですね。
コメントを残す